隠居と定年 《臨川選書22》
関沢まゆみ 著
四六判並製・204ページ/税込2,530円(本体2,300円+税)【2003年4月刊】
高齢化社会を迎えた今日、定年後の生き方は大きな社会的関心事である。温故知新の学問である民俗学の立場から、伝統的村落社会に残る隠居の慣習や、都市部・海外にも目を向け、豊かな老いのあり方のヒントを探る。
人は自らの老いや死を自覚したとき、新たな生き方を見出す。
◆目 次◆
第一章 現代社会と老いの文化(今、なぜ老いか 隠居の歴史 定年制の導入と普及)
第二章 村隠居の民俗 (村隠居と世代交代 六十歳の意味)
第三章 村隠居後の長老衆
(長老衆とその役割 年齢の輪―長老と新生児―)
第四章 子供と老人
(境界論と老人・子供 老人と霊力―宮田登の老人論―)
第五章 還暦からの出発
(隠居後の生活 戦争体験者たちの老い 六十歳からの出発)
第六章 老いの充実 (隠居後の趣味 フランスの老人たち)
第七章 三つの贈り物 (経験と知恵 定年後の充実)
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