中國宗教文獻研究
京都大学人文科学研究所 編 B5判クロス装・総496ページ 税込12,100円(本体11,000円+税) ISBN978-4-653-03933-4【2007年2月刊】
同研究所創立75周年を記念し、また同時に京都大学21世紀COEプログラム「東アジア世界の人文情報学研究教育據點」の事業の一環として開催された「中國宗教文獻研究國際シンポジウム」(2004)において発表された論文のうち21篇を若干の改訂を加えて出版する(英文・中文は和訳にて掲載)。仏教・道教・景教・マニ教・イスラム教、各分野における国内外第一線の研究者が精緻な文献学的研究に基づき中国宗教の世界を解き明かす珠玉の論文集。巻末に索引を付す。
●第一部 佛教文獻 漢文大藏經の定義、時期區分およびその特徴/方廣(上海師範大學) 『佛典漢語詞典』の構想/辛嶋靜志(創價大學國際佛教學高等研究所) 日本の古寫經と中國佛教文獻―天野山金剛寺藏平安後期寫「録外-5」の成立と流傳を巡って―/落合俊典(國際佛教學大學院大學) 洛州無影―『南海寄歸内法傳』中の一文に關する新考察―/王邦維(北京大學) 佛教研究における漢譯佛典の有用性―『雜阿含經』を中心に―/榎本文雄(大阪大學) 經典の僞作と編輯―『遺教三昧經』と『舍利弗問經』/船山 徹(京都大學) 地婆訶羅にかんする漢語史料/ アントニーノ・フォルテ(ナポリ東洋大學) 『禪苑清規』にみる茶禮と湯禮/劉淑芬(臺灣中央研究院) 唐代石刻に見える僧侶と經典―特に大藏經を中心として―/シルヴィオ・ヴィータ(イタリア國立東方學研究所) 『法華經』における竺法護の翻譯の方法―第三章「譬喩品」を中心として―/ジャン=ノエル・ロベール(フランス國立高等研究院)
●第二部 道教文獻 淨明道の祖師許遜にまつわる物語の再檢討/ジュディス・マギー・ボルツ(ワシントン大學) 儀禮のあかり―陸修靜の齋における影響/フランシスクス・ヴェレレン(フランス國立極東學院) 清代における金蓋山龍門派の設立と『金華宗旨』/モニカ・エスポジト(京都大學) 天空の文字―道教の符圖文獻とその分析/李遠國(四川省社會科學院) 靈寶「天文」信仰と古靈寶經教義の展開 ―敦煌本『太上洞玄靈寶眞文度人本行妙經』を中心に―/王承文(中山大學) 道教類書と教理體系/ 麥谷邦夫(京都大學) 中國近世における目連傳承の展開/ 小南一郎(京都大學)
●第三部 景教・マニ教・イスラム教文獻 漢文マニ教經典と漢文景教經典の巨視的比較/林悟殊(中山大學) 瓦礫の山から神を掘る―景教文獻と研究のイデオロギー/マックス・デーク(カーディフ大學) 唐代の佛・道二教から見た外道―景教徒/榮新江(北京大學) 『歸眞總義』―中央アジアにおけるその源流/濱田正美(京都大學)
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