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近世のアウトローと周縁社会

西海賢二 著 (東京家政学院大学助教授)
四六判並製・198ページ/税込2,090円(本体1,900円+税)
ISBN4-653-03961-5


近世、巡礼・遍路・虚無僧・舞太夫・物貰いなど、諸国村々を旅した民間宗教者は身分制の枠組みにおさまらないアウトローのような立場の人々であった。さまざまな階層の宗教的職能者と彼らと受け入れる地域社会の関係を視点に据え、在地の民間信仰・芸能文化・支配体系のあり方と共に考える。

〔関連書〕
臨川選書 既刊


* 目次 *

はじめに ―様々な宗教的職能者―

第一章 言い伝えに見る宗教者
 一、五木の子守唄
 二、俗信に見る坊主
 三、モノモライ考
 四、村に入り来る者 ―戦前の解釈をめぐって―

第二章 宗教者の受け入れと統制
 一、村を訪れる人々と村の出費
 二、宗教者の把握
 三、瞽女の関所通行
 四、遊行上人の廻国
 五、交通制度と宿経営
 六、村を出る人々と役負担

第三章 宗教者の歓待 ―功徳と出費―
 一、宗教的職能者への勧進・布施
 二、信仰の拡大を求めて ―村にやってくる徘徊者たち―
 三、花太夫 ―村で招来する宗教者―
 四、巡礼を泊める宿と功徳
 五、対応の違い ―細分化された村の受容体制―

第四章 入り来る者の狼藉と忌避 ―宗教的職能者の表と裏―
 一、入村者への対応
 二、巡礼者の暴力と規制
 三、旅人の往来
 四、虚無僧の問題
 五、徘徊者の規制

第五章 巡礼する人々 ―村を出て行く者たちの軌跡―
 一、四国遍路僧の宿泊
 二、巡礼手形と巡礼に出る村人
 三、名主の西国巡礼
 四、口べらしの巡礼・借金による逃亡
 五、逃亡者追跡の廻国

第六章 近世民間宗教者の発生と文化
 一、村の発生
 二、小田原舞太夫の由来と困窮
 三、芸能的宗教者の発生
 四、島は狭いが世間は広い ―文化の伝播―

第七章 定使考 ―歓待と忌避の境界に生きて―
 一、定使とは
 二、定使と物くさ太郎
 三、旧小田原藩領の定使伝承
 四、語りに残る定使
 五、マンガレイ
 六、定使と音

第八章 宗教者と地域経済 ―信仰集団がもたらした経済効果―
 一、導者宿泊騒動
 二、導者のルートと宿場財政問題
 三、地域農民の出稼ぎ

 巻末参考資料
 秘める力を汲み上げて ―あとがきにかえて― 
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