2010年2月刊行 世界の中の『源氏物語』 -その普遍性と現代性-
京都大学大学院・文学研究科 編 A5判上製・290ページ 税込3,960円(本体3,600円+税) ISBN978-4-653-04069-9【2010年3月刊】
『源氏物語』の創造力―― 京都大学文学研究科国際シンポジウム「世界の中の『源氏物語』─
その普遍性と現代性─」(2008)での口頭発表・基調講演及び座談会の書籍化。 国内外の専門の異なる論者が一堂に会し、
・マンガや現代小説で今でも人気の理由 ・世界で最も古い「小説」としての海外での評価 ・『源氏』が与えた日本絵画・意匠・文芸への影響
などのあらゆる切り口から、世界文学としての『源氏物語』の魅力をさぐる。
【収録内容】
◆巻頭言 苧阪直行(京都大学文学研究科長)
◆セッション1 日本文化の中での『源氏物語』 木田章義(京都大学教授)
・源氏物語の発生・・・今西祐一郎(国文学研究資料館長〔当時九州大学副学 長〕) ・中世王朝物語における物の怪 ―六条御息所を起点として―・・・金光桂子(京都大学准教授) ・「もののあはれ」を知ることと『源氏物語』・・・大谷雅夫(京都大学教授) ・『あさきゆめみし』にみる現代日本・・・杉本淑彦(京都大学教授)
◆基調講演 『源氏物語』のチェコ語訳について・・・カレル・フィアラ(福井県立大学教授)
◆セッション2 海外での受容と翻訳の問題 廣田篤彦(京都大学准教授)
・源氏物語英訳における各種アプローチの比較考察―異国文化のドメスティケーション・・・トマス・マッコーリ(英・シェフィールド大学准教授) ・ドイツ語圏における『源氏物語』受容と翻訳の問題・・・ユディット・アロカイ(独・ハイデルベルク大学教授) ・『源氏物語』の中国語訳について・・・林文月(台湾大学名誉教授)
◆セッション3 『源氏物語』と美術 吉岡洋(京都大学教授)
・摂関政治と国風文化・・・吉川真司(京都大学教授) ・国風文化論と美術・・・根立研介(京都大学教授) ・吹抜屋台について・・・原口志津子(富山県立大学教授) ・中世・近世における『源氏物語』の絵画化 ―幻の「源氏物語絵巻」を中心に―・・・稲本万里子(恵泉女学園大学教授) ・小袖を飾った源氏物語・・・河上繁樹(関西学院大学教授)
◆ラウンドテーブル 「源氏物語の普遍性と現代性をめぐって」 司会:川合康三(京都大学教授)
◆あとがき 田口紀子(京都大学教授)
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