微笑みの国の工場
タイで働くということ
フィールドワーク選書 2
平井京之介著
四六判・並製・紙カバー装・帯付・総224頁
税込2,200円(本体2,000円+税)
ISBN978-4-653-04232-7【2013年11月刊】
日系工場のタイ人労働者と日本人駐在員とのあいだで
―― 通訳兼マネージャーとして働きながら、企業の実態や労働者の本音・価値観に迫る
タイの農村出身の女性たちは、近代的な工場労働にどのように適応し、その結果彼女たちの価値観はどのように変わったのか、あるいは変わっていないのか。逆に日系企業は現地の人々を雇用するなかで、どのように自己の会社文化を守り、または変えていったのか。タイ人・日本人双方の利害のあいだで、そして一会社員としての日常業務と研究者としての調査とのあいだでの試行錯誤の経験を通し、「働く」ということについて考える。
<目次>
はじめに
第一章 リクルート大作戦
第二章 調査に出るまで
第三章 工場デビュー
第四章 ベルトコンベアは止まらない
第五章 情報提供者
第六章 理由なき反抗
第七章 嫌われる理由
第八章 日本的経営
第九章 みんなの稲刈り
第一〇章 エイズとミナマタ
第一一章 不思議な体験
第一二章 一身上の都合により
おわりに
●著者
平井京之介(ひらい きょうのすけ)
国立民族学博物館教授・総合研究大学院大学教授。専門は社会人類学・東南アジア研究・日本研究。経済と文化、上座部仏教、社会運動などをテーマに研究をおこなっている。 |