災害文化の継承と創造

橋本裕之、林 勲男編
A5判・上製・紙カバー装・322頁
品切

ISBN978-4-653-04315-7


災害からの復興過程において、地域文化はどのような役割を果たしてきたのか。 東日本大震災から5年――「防災文化」に特化しがちであった災害にかかわる従来の文化研究の視野を拡張し、「災害文化」に対する新しい視座を提供する。十七名の執筆者による、災害被災地での実践の試み。国立民族学博物館(みんぱく)共同研究の成果を書籍化。

<目次>
序 災害復興における在来知、もしくは災害文化の継承と創造
第1部 災害の人類学・民俗学
 林 勲男 災害にかかわる在来の知と文化
 木村周平 人類学における災害研究
 川島秀一 津波碑から読む災害観
 植田今日子 避難生活下の祭礼とルーティンの創造
第2部 地域の記憶
 丹羽朋子 「きりこ」をつくり「きりこ」をおくる
 関 礼子 原発事故避難と故郷の行方
 三田村敏正 東日本大震災が昆虫類に及ぼした影響
 猪瀬浩平 障害者運動の在来知と原子力災害の経験
第3部 生活の再建
 松前もゆる 地域社会の連帯と多様性から考える「復興」とその先
 柄谷友香・近藤民代 「自主住宅移転再建」その動機と功罪
 政岡伸洋 被災地との関わりからみえてきたもの
 小谷竜介 雄勝の神楽師になること
第4部 価値の創造
 日真吾 文化財等レスキュー事業の意義を考える
 加藤幸治 脱・文化財レスキュー
 橋本裕之 支援から協働へ
 岡本翔馬 「災害文化」を育むまちづくりを目指して
あとがき

●編者・執筆者 ※所属は2016年刊行時のものです
(五十音順)
猪瀬浩平(イノセ コウヘイ)明治学院大学教養教育センター准教授
植田今日子(ウエダ キョウコ)東北学院大学教養学部地域構想学科准教授
岡本翔馬(オカモト ショウマ)認定NPO法人桜ライン311代表理事
加藤幸治(カトウ コウジ)東北学院大学文学部歴史学科准教授
柄谷友香(カラタニ ユカ)名城大学都市情報学部教授
川島秀一(カワシマ シュウイチ)東北大学災害科学国際研究所教授
木村周平(キムラ シュウヘイ)筑波大学人文社会系助教
小谷竜介(コダニ リュウスケ)東北歴史博物館学芸員
近藤民代(コンドウ タミヨ)神戸大学大学院工学研究科准教授
関 礼子(セキ レイコ)立教大学社会学部教授
丹羽朋子(ニワ トモコ)人間文化研究機構本部特任助教
橋本裕之(ハシモト ヒロユキ)追手門学院大学地域創造学部教授
林 勲男(ハヤシ イサオ)国立民族学博物館准教授
日真吾(ヒダカ シンゴ)国立民族学博物館准教授
政岡伸洋(マサオカ ノブヒロ)東北学院大学文学部教授
松前もゆる(マツマエ モユル)盛岡大学文学部准教授
三田村敏正(ミタムラ トシマサ)福島県農業総合センター浜地域研究所
                   専門研究員

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