平安宮廷の日記の利用法
『醍醐天皇御記』をめぐって
日記で読む日本史 7
堀井佳代子著
四六判・上製・紙カバー装・帯付・272頁
税込3,300円(本体3,000円+税)
ISBN978-4-653-04347-8【2017年8月刊】
理想的な「延喜の治」を実現した醍醐天皇。その私的な日記は、いかにして宮廷で共有されるようになったのか。その過程を解き明かす。
<目次>
はじめに
第一節 『醍醐天皇御記』の成り立ち
第二節 天皇の日記の位置
第一章 『醍醐天皇御記』から見た醍醐天皇
第一節 即位までの醍醐天皇
第二節 少年期・青年期の醍醐天皇と儀式
第三節 醍醐天皇と時平
第四節 醍醐天皇の判断基準―『内裏式』と承和例―
第五節 壮年期の醍醐天皇
第六節 父としての醍醐天皇
第二章 『醍醐天皇御記』の利用
第一節 醍醐天皇の死
第二節 天皇による利用
第三節 天皇以外の利用
第三章 摂関期における『醍醐天皇御記』の利用
第一節 宮中架蔵本の散逸
第二節 宮中以外の流布の状況
おわりに
註
あとがき
●著者 ※所属は2017年刊行時のものです
堀井佳代子(ほりい かよこ) 同志社大学嘱託講師、国際日本文化研究センター技術補佐員。専門は日本古代史。主著:「対渤海外交における太政官牒の成立―中台省牒との相違から―」(『日本歴史』第744号、2010年)、「『西宮記』勘物の諸本間の配列について―六月・七月勘物の書写方法から―」(倉本一宏編『日記・古記録の世界』思文閣出版、2015年)。
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