王朝貴族の葬送儀礼と仏事
日記で読む日本史 10
上野勝之著
四六判・上製・紙カバー装・帯付・292頁
税込3,300円(本体3,000円+税)
ISBN978-4-653-04350-8【2017年12月刊】
古代から中世へ――弔い、祈りの儀礼と人びとの意識はどのように変遷してきたのか。仏教との関わりを軸に、その展開をたどる。
<目次>
序 章
第一章 平安貴族の葬送儀礼と仏事
葬送・追善・追悼/葬法の種類/葬送儀礼の次第書/『略儀』の葬送儀礼
仏教と葬礼/臨終作法と装束替え/模様替え/葬送定め/入棺
死に装束と仏具/『作法集』の習俗/アマガツ/御膳と手水/棺の絡げ方
荼毘所の構造/素服と当色/出棺/葬列/黄幡と呪願/荼毘と埋葬
拾骨と火葬塚/帰路/遺骨の安置/墓/魂殿
第二章 モガリから葬喪へ
『魏志倭人伝』と『隋書』/ヨミの国伝承/喪屋の諸儀礼/匍匐・発哭儀礼
喪屋の遺体/殯宮の設営/シノビゴト/遊部と歌垣/殯庭儀礼
モガリ習俗と秘儀説/薄葬令/令の葬送/葬送の実態/服喪の導入
モガリの影
第三章 仏事の導入と一向僧の沙汰
問題の整理/葬送仏事と僧/真言僧の著作/導師・呪願作法の内容
葬地を取る作法/曳覆い/曳覆いの由来/葬送次第/黄幡と中国の葬送
黄幡の起源/呪願・導師/忌魂帰日/仏事儀礼の導入時期 初期の追善仏事
天武・聖武の葬儀と仏教/中世天皇の葬礼 僧の関与と俗人の役/
一向沙汰と遺族の役割/遺族と葬送行事 中級官人の葬送行事/
僧の葬送行事と一向沙汰の普及
終 章
参考文献
●著者 ※所属は2017年刊行時のものです
上野勝之(うえの かつゆき) 奈良大学非常勤講師。専門は日本古代・中世文化史。主著:『夢とモノノケの精神史』京都大学学術出版会、2013年。
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