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雲岡石窟の考古学
遊牧国家の巨石仏をさぐる

京大人文研東方学叢書 3

岡村秀典著
四六判・上製・紙カバー装・帯付 総288頁、カラー口絵4頁
税込3,520円(本体3,200円+税)

ISBN978-4-653-04373-7【2017年6月刊】


日中両国でいまなお平行線をたどる雲岡石窟の編年説に挑む!!

敦煌・龍門とならび中国三大石窟の一つである雲岡石窟。京都大学人文科学研究所の前身である東方 文化研究所の水野清一・長廣敏雄は、日中両国が戦火を交える最中、世界に前例のない石窟の悉皆調 査に踏み出した――人文研に蔵する膨大な資料と写真群を整理してきた著者が、日中間でいまなお平 行線をたどる雲岡の編年説に挑む! 200点を超える貴重な図版を収録。

<目次>
はじめに
第一章 雲岡石窟をめぐる歴史
 第一節 石窟前史
 第二節 文献にみえる北魏の石窟寺
 第三節 碑文にみえる復興事業
 第四節 発見と調査
第二章 雲岡石窟は如何にして造られたのか
 第一節 石窟の源流をたどる
 第二節 従来の年代観と新しい編年案
 第三節 未曾有の大工事
第三章 大仏窟の成立
 第一節 巨石仏の造像――前1期
 第二節 未完の大仏窟――前2期
 第三節 中央丘陵に広がる大仏窟――前3期
 第四節 雲岡前期の彫像
 第五節 大仏と皇帝
第四章 仏殿窟の成立
 第一節 双窟の出現――中1期
 第二節 馮太后の顕彰事業
 第三節 民間の造像――太和七年龕
第五章 中国式木造建築をかたどった石窟
 第一節 仏殿窟の完成――中2期
 第二節 双窟と「二聖」
 第三節 変容する仏殿窟――中3期
 第四節 塔廟窟と漢式服制の成立
第六章 雲岡石窟その後
 第一節 洛陽遷都後の中小窟――雲岡後期
 第二節 隋唐時代の仏三尊像
 第三節 遼金時代における石窟寺の復興

●著者
岡村秀典(おかむら ひでのり)
京都大学人文科学研究所教授。東アジア人文情報学研究センター長。専攻は中国考古学。主な著書に『鏡が語る古代史』(岩波書店、2017)『中国文明 農業と礼拝の考古学』(京都大学出版会、2008)などがある。

「京大人文研東方学叢書 第一期」全巻紹介ページ

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e-mail: kyoto@rinsen.com