ある地方官吏の生涯
木簡が語る中国古代人の日常生活

京大人文研東方学叢書 9

宮宅 潔著
四六判・上製・紙カバー装・帯付 総256頁
税込3,300円(本体3,000円+税)

ISBN978-4-653-04379-9【2021年7月刊】

始皇帝の踏みしめた大地 劉邦を取り巻いていた空気

歴史書からは十分に伝わってこない古代人の姿と彼らの日常生活。簡牘に記された「喜」という人物の生涯を軸として、古代社会を構成した市井の人々の姿をいきいきと描き出す。出土資料から見えてくるのは、歴史書に記された傑出した人物ではない、従来知りようのなかった基層社会を生きた古代人の姿である。

<目次>
はじめに
第一章 人の誕生
 第一節 出生の吉凶
 第二節 いのちの始まり
第二章 出生届――中国古代の戸籍制度――
 第一節 戸籍制度のあらまし
 第二節 戸籍制度の整備
第三章 喜をとりまく人たち――家族制度・郷里制度――
 第一節 家族の暮らし
 第二節 郷里社会のすがた
第四章 書記官への道――教育制度――
 第一節 書記官の養成とその地位
 第二節 知識習得の場とテキスト
第五章 役人生活の始まり――地方行政制度・裁判制度――
 第一節 官吏のキャリアと地方官府の構造
 第二節 「治獄」の仕事
第六章 結婚と夫婦関係――婚姻制度――
 第一節 喜の結婚
 第二節 夫婦関係
第七章 従軍生活――秦の戦役史と軍事制度――
 第一節 秦の軍事制度
 第二節 兵士の日常
第八章 喜のそれから
 第一節 喜の後半生――両親の死と相続――
 第二節 始皇帝の臣民として
第九章 老いと死――人生の終わりに――
 第一節 寿命とやまい
 第二節 死と葬送
おわりに
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●著者
宮宅 潔(みやけ きよし)
京都大学人文科学研究所教授。専攻は中国古代制度史。主な著作に『中国古代刑制史の研究』(京都大学学術出版会、2011)、『多民族社会の軍事統治―出土史料が語る中国古代』(編著、京都大学学術出版会、2018)などがある。

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