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古代東アジアの文字文化と社会
角谷常子編
A5判・上製・クロス・紙カバー・総292頁
税込4,950円(本体4,500円+税)(残部僅少)
ISBN978-4-653-04381-2【2019年4月刊】
日本の古代にはなぜ刻石文化が根付かなかったのか――
文字はさまざまな媒体に記される。本書ではその中でも石を主たる対象と位置付け、地域や時代をこえた比較研究を試みる。なぜ文字を残すのか、記録媒体として石を選ぶ/選ばないことは何を意味するのか。古代社会において展開された文字文化を通して、当時の社会、人的結合関係を明らかにする。
<目次>
はじめに(角谷常子)
第Ⅰ部 石を選択する意味
石碑からみた日本古代社会(市 大樹)
文字媒体とその機能――日本における石碑文化の継受をめぐって(渡辺晃宏)
後漢時代の刻石流行の背景(角谷常子)
石刻による宣示──漢代石刻と「場所」(藤田高夫)
6世紀河北農村の慈善活動と石柱建立――北斉標異郷義慈恵石柱再考(佐川英治)
コラム 宇治橋断碑について(竹内 亮)
第Ⅱ部 法を刻む意味
辺境に立つ公文書──四川昭覚県出土《光和四年石表》試探(籾山 明)
集安高句麗碑から見た広開土王碑の立碑目的(李 成市)
文字そのものの力――アテナイにおける法の有効性をめぐる一考察(栗原麻子)
コラム 東京護国寺所在の安倍仲麻呂塚の碑(東野治之)
第Ⅲ部 公示と伝達
西晋五条詔書等の伝達・頒布をめぐって(伊藤敏雄)
『類聚三代格』にみえる「牓示」小考(寺崎保広)
特別寄稿
ギリシア聖法と基金を再考する――分類にむけて(ジャン=M・カーボン、E・ハリス)
おわりに
●編者 角谷常子(奈良大学文学部史学科教授。中国古代史)
●執筆者
※執筆者の所属は2019年3月末現在
市大樹(大阪大学大学院文学研究科准教授。日本古代史)
伊藤敏雄(大阪教育大学理事・副学長。中国古代史)
栗原麻子(大阪大学大学院文学研究科教授。西洋古代史)
佐川英治(東京大学大学院人文社会系研究科教授。中国古代史)
竹内亮(花園大学文学部文化遺産学科専任講師。日本古代史)
寺崎保広(奈良大学文学部史学科教授。日本古代史)
東野治之((公益財団法人)武田科学振興財団杏雨書屋館長。日本古代史)
藤田高夫(関西大学文学部教授。中国古代史)
籾山明((公益財団法人)東洋文庫専任研究員、埼玉大学元教授。中国古代史)
李成市(早稲田大学文学学術院教授。古代東アジア史)
渡辺晃宏(奈良文化財研究所副所長・都城発掘調査部副部長。日本古代史)
●特別寄稿
Edward M. Harris(ダラム大学名誉教授、エディンバラ大学名誉教授格フェロー。西洋古代史)
Jan-Mathieu Carbon(コレージュ・ド・フランス(パリ)准講師、リエージュ大学(ベルギー)古代学部研究協力者。西洋古代史)
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