子どもたちの文化史 玩具にみる日本の近代
是澤博昭・日髙真吾編
A5判・上製・紙カバー装・320頁
税込4,730円(本体4,300円+税)(残部僅少)
ISBN978-4-653-04382-9【2019年4月刊】
大阪府から国立民族学博物館に寄贈された総数5万数千点に及ぶ膨大な資料群「時代玩具コレクション」。近代化とともに変容する玩具に映しだされた大人と子どもの対話を読み解き、子どもたちをめぐる当時の社会と、さらには文献資料にあらわれない近代日本の新たな社会像を浮かび上がらせる。国立民族学博物館共同研究の成果を書籍化。
<目次>
序 論(是澤博昭)
第一部 「時代玩具コレクション」の概要と背景
「時代玩具コレクション」の整理と活用(日髙真吾)
紙製玩具にみる日本の近代――メンコに映る一九三〇年代の諸相(是澤博昭)
「時代玩具コレクション」に含まれる文献資料の役割(稲葉千容)
第二部 玩具と子ども
少女向け玩具から見たジェンダー――ぬり絵の事例を中心に(神野由紀)
子ども向け絵双六にみる物語の世界――子どもと昔話の接点を探る(是澤優子)
近代日本における「保育用品」の広がり(小山みずえ)
国家行事と子どもの節句(山田慎也)
玩具と工芸性――「伝統」と「用」、そして、うつわのある玩具から(濱田琢司)
第三部 くらしのなかの玩具――縁日・駄菓子・遊びの工夫
江戸東京の縁日商人と玩具(亀川泰照)
日本におけるくじ文化の定着と展開――十九~二十世紀を中心に(滝口正哉)
「うつしえ」から「シール」へ――「貼る」快楽をめぐって(森下みさ子)
商品玩具・紙メンコを巡る子どもの世界――受容と創造(内田幸彦)
おわりに(日髙真吾)
●編者・執筆者
(五十音順)
※所属は2019年刊行時のものです
是澤博昭(大妻女子大学博物館准教授、児童学・児童文化論)
日髙真吾(国立民族学博物館人類基礎理論研究部教授、保存科学)
稲葉千容(今治市大三島美術館学芸員、子ども文化史・地域の文化財活用(アウトリーチ))
内田幸彦(埼玉県教育局市町村支援部文化資源課主査、日本民俗学)
亀川泰照(荒川区立荒川ふるさと文化館上級主任学芸員、日本近世史)
小山みずえ(武蔵野短期大学幼児教育学科准教授、日本幼児教育史)
是澤優子(東京家政大学家政学部児童学科准教授、児童学、児童文化)
神野由紀(関東学院大学人間共生学部教授、デザイン文化史)
滝口正哉(成城大学・早稲田大学非常勤講師、日本近世史)
濱田琢司(南山大学人文学部日本文化学科教授、文化地理学、地域文化論)
森下みさ子(白百合女子大学人間総合学部児童文化学科教授、児童文化、玩具文化)
山田慎也(国立歴史民俗博物館研究部民俗研究系准教授、民俗学、文化人類学)
|