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和食文芸入門
 

母利司朗編

四六判・並製・本文総284頁
2,300円+税
 ISBN978-4-653-04418-5

 ~日本の古典文芸作品から日本の食文化をさぐる~

 2013年にユネスコ無形文化遺産に<和食;日本人の伝統的な食文化>が登録されて以後、官民あわせて、和食への注目が集まっている。研究の面においても、2018年に和食文化学会が誕生し、文理様々な視点からの和食文化の総合的な研究の進展が期待されている。 しかし、和食文化への関心は、主に、栄養・健康・食品・経営といった「物」を中心とした実用的な面に向けられがちであり、食を描いた文芸や絵画については、従来ほとんど関心がはらわれてこなかった。このような中で、近年、『酒飯論』や『精進魚類物語』といった<食>をテーマにした御伽草子にも目が向けられはじめている。古典文芸とは、その中に描かれた言葉や表現を通して、昔の日本人の感情や、感覚、感性、といったものを、現代にタイムカプセルのように伝えてくれるものであり、これらの作品の中に描かれた言葉や表現を通して、日本の食文化についての新しい見方、知見の得られることが期待される。本書はその試みである。

<執筆者ならびに収録内容(執筆順)>
高橋 亨  酒と菜と魚―和歌の表現との関わり―
安達敬子  恋と食と―王朝女流文学の規範意識から見る―
母利司朗  瓜と日本人
伊藤信博  『六条葵上物語』からみる室町後期の擬人化された物語
藤原英城  『伊勢物語』から『料理物語』『仁勢物語』へ―「食」の文芸化と商品化を通して―
母利司朗  東寺九条の水入菜は―『類船集』の「蕪」をめぐって―
中村真理  「瓜茄子」考
冨田和子  錦木・海苔飯・蜆汁―狂俳句をとおして探るイメージ―
小林 孔  芭蕉の食膳―晩年の深川と伊賀の月見―
岡本 聡  食べる牡丹から観る牡丹へ―蕉門の牡丹狂騒曲―
石塚 修  井原西鶴作品にみられる食文化―『万の文反古』を中心に―
野澤真樹  浮世草子『風流酒吸石亀』に見る酒席と食
大関 綾  黄表紙にみる「即席料理」
早川由美  芝居の中の食材―おもてなし料理と食材尽くし―
畑 有紀  文久二年(一八六二)の麻疹流行と食物―麻疹(はしか)絵(え)が示す食養生―

●編者
母利司朗(京都府立大学教授/和食文化学・俳文学)

●執筆者
安達敬子(京都府立大学文学部教授/中古・中世の物語文学)
石塚 修(筑波大学教授/日本近世文学、茶の湯文化研究)
伊藤信博(椙山女学園大学国際コミュニケーション学部・教授/日本文化史)
大関 綾(京都大学文学部非常勤講師・京都府立大学和食文化研究センター和食文化研究推進員/近世文学(長編合巻などの草双紙))
岡本 聡(中部大学人文学部教授/近世和歌・俳諧)
小林 孔(大阪城南女子短期大学教授/俳諧)
高橋 亨(名古屋大学名誉教授/平安朝文芸)
冨田和子(椙山女学園大学生活科学部助教/文学・俳諧・狂俳)
中村真理(関西大学非常勤講師/近世文学(俳諧))
野澤真樹(ノートルダム清心女子大学文学部日本語日本文学科講師 /日本近世文学(18世紀大阪の作品と作者の研究))
畑 有紀(新潟大学日本酒学センター特任助教/食物文化史)
早川由美(愛知淑徳大学非常勤講師/江戸時代の文芸(小説・誹諧・歌舞伎))
藤原英城(京都府立大学文学部教授/日本近世文学)

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