寺院文献資料学の新展開 全12巻
第2巻 覚城院資料の調査と研究Ⅱ
中山一麿監修・編 【呈内容見本】
菊判・上製・布クロス表紙・カバー装・本文408頁・カラー口絵2頁
税込26,400円(本体24,000円+税) ISBN978-4-653-04542-7【2024年1月刊】
中央の主要寺院との関わりの中で注目される地方寺院の悉皆調査の成果を、論文および資料翻刻・解題により紹介。個々の資料分析にとどまらず、長きにわたって各寺院の経蔵に蓄積・伝存してきた聖教類の集合体としての意味を問うとともに、10カ寺近くに及ぶ寺院調査の成果を横断的に考察し、寺院間ネットワークの実態を明らかにする。
『大般若経音義』南北朝期写本断簡をはじめとする、覚城院所蔵聖教ならびに文書・書状類を、第一巻につづいて紹介。カラー口絵2頁。
〈収録内容〉
総 論(中山一麿・木下佳美)
論文篇
第一章 覚城院蔵『大般若経音義』南北朝期写本断簡 ―― 附、影印・翻刻(佐々木勇)
第二章 覚城院蔵『〔阿弥陀経読誦法釈〕』紹介 ―― 声明資料及び日本語音韻史資料としての位置づけをめぐって(伊藤智弘)
第三章 覚城院蔵『安居院憲基式口決聞書』の筆録者忍宗について・再考 ―― 『徒然草』第百九十九段の行宣と兼好の関係に及ぶ(落合博志)
第四章 尾背寺僧照海と高野山一心院の四周 ―― 附、覚城院蔵『寶悉多陀羅尼経』翻刻(牧野和夫)
第五章 中世後期における覚城院住持について(橘 悠太)
第六章 覚城院と近世仁尾浦の宗教秩序(前) ―― 十七世紀を中心に(大田壮一郎)
第七章 近世地方寺院と地域社会 ―― 「覚城院文書」の紹介を兼ねて(須藤茂樹)
資料紹介
覚城院蔵『〔子良大事〕』『即位秘事』翻刻・解題(中山一麿)
覚城院蔵『〔灌頂口伝〕』翻刻・解題(高橋悠介)
覚城院蔵『秘密要書』翻刻・解題(伊藤 聡)
《事例報告》 古文書の修復 ―― 覚城院中世聖教を中心に(吉田裕志・谷奈智子)
<執筆者>(掲載順)
中山一麿(大阪大学人文学研究科招へい研究員)
木下佳美(大阪大学人文学研究科特任研究員)
佐々木勇(広島大学大学院教授)
伊藤智弘(大阪大学人文学研究科博士後期課程)
落合博志(国文学研究資料館・総合研究大学院大学教授(併任))
牧野和夫(実践女子大学名誉教授)
橘 悠太(奈良文化財研究所文化遺産部歴史研究室アソシエイトフェロー)
大田壮一郎(立命館大学文学部教授)
須藤茂樹(四国大学文学部教授)
高橋悠介(慶應義塾大学附属研究所斯道文庫教授)
伊藤 聡(茨城大学人文社会科学部教授)
吉田裕志(有限会社 墨仙堂)
谷奈智子(有限会社 墨仙堂)
|