寺院文献資料学の新展開 全12巻
第5巻 中四国諸寺院Ⅰ
中山一麿監修・落合博志編 【呈内容見本】
菊判・上製・布クロス表紙・カバー装・本文総404頁
税込19,800円(本体18,000円+税) ISBN978-4-653-04545-8【2020年3月刊】
中央の主要寺院との関わりの中で注目される地方寺院の悉皆調査の成果を、論文および資料翻刻・解題により紹介。個々の資料分析にとどまらず、長きにわたって各寺院の経蔵に蓄積・伝存してきた聖教類の集合体としての意味を問うとともに、10カ寺近くに及ぶ寺院調査の成果を横断的に考察し、寺院間ネットワークの実態を明らかにする。
第五巻は、善通寺・木山寺・萩原寺など所蔵の聖教を紹介。資料の形成・逓蔵の過程、法流の実態を明らかにする。カラー口絵2頁。
〈収録内容〉
総論(落合博志)
論文篇
第1章 善通寺蔵『陀納極深密口決』の逓蔵過程を巡って―良含・澄豪相伝本(牧野和夫)
第2章 萩原寺所蔵『理趣三昧表白』―後亀山天皇の生母に関する一史料(末柄 豊)
第3章 中世「地方寺院文書」の形成―備前安養寺・西大寺文書を中心に(苅米一志)
第4章 金剛王院流実賢方瑜祇灌頂印信について
― 善通寺蔵『金剛王院実賢勝尊道円相承』『醍醐方金剛王院流勝尊相承』を中心に(海野圭介)
第5章 備中国分寺における増吽伝承の検証
― 国分寺蔵『讃州虚空蔵院法流血脈』の分析を通して(中山一麿)
第6章 国伝山地蔵寺住侶の修学と典籍(原 卓志)
第7章 妙厳房英峯の書写活動について(平川恵美子)
第8章 正楽寺蔵・荒神曼荼羅について―蔵王権現と習合した忿怒相の荒神像と諸尊(高橋悠介)
第9章 伊予における大通智勝仏の展開―四国遍路と現存像を中心として(武田和昭)
第10章 善通寺蔵『三国真言伝法師資相承血脈』について―紹介と考察(落合博志)
資料紹介
木山寺蔵『宥快法印御物語』翻刻・解題(柏原康人)
地蔵院蔵『八幡山蓮福寺縁起』翻刻・解題(中川真弓)
<執筆者>(掲載順) 所属は2020年3月現在
落合博志 国文学研究資料館教授
牧野和夫 実践女子大学名誉教授
末柄 豊 東京大学史料編纂所准教授
苅米一志 就実大学人文科学部教授
海野圭介 国文学研究資料館教授
中山一麿 大阪大学文学研究科招へい研究員
原 卓志 鳴門教育大学大学院学校教育研究科教授
平川恵実子 四国大学・鳴門教育大学非常勤講師
高橋悠介 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫准教授
武田和昭 香川・円明院住職
柏原康人 大阪大谷大学・園田学園女子大学非常勤講師、園田学園女子大学社会連携推進センター学術研究員
中川真弓 日本学術振興会特別研究員
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