寺院文献資料学の新展開 全12巻
第9巻 近世仏教資料の諸相Ⅱ
中山一麿監修・山﨑 淳編 【呈内容見本】
菊判・上製・布クロス表紙・カバー装・本文総504頁
税込24,200円(本体22,000円+税)(残部僅少) ISBN978-4-653-04549-6【2020年7月刊】
中央の主要寺院との関わりの中で注目される地方寺院の悉皆調査の成果を、論文および資料翻刻・解題により紹介。個々の資料分析にとどまらず、長きにわたって各寺院の経蔵に蓄積・伝存してきた聖教類の集合体としての意味を問うとともに、10カ寺近くに及ぶ寺院調査の成果を横断的に考察し、寺院間ネットワークの実態を明らかにする。
第九巻では、版本に捺された印記・鉄眼版・仏教版画などの考察を通して、書物の移動・影響関係の実態に迫る。カラー口絵4頁。
〈収録内容〉
総論(山﨑 淳)
論文篇
第1章 寺院所蔵文献における印記について―地蔵寺所蔵文献から(山﨑 淳)
第2章 鉄眼版一切経の意義―了翁祖休による高野山光台院への寄進(渡辺麻里子)
第3章 志水文庫の仏教資料(川端咲子)
第4章 清浄華院『日次帳』(『日鑑』)より 宝永の泣不動開帳および境内整備関係記事(林 久美子)
第5章 江戸時代における四国八十八ヶ所霊場の実相 ―第二十三番札所薬王寺を事例に 祈祷・厄除けの視点から(須藤茂樹)
第6章 宝厳の修学と法流授受の様相―『故宝厳大和上行状記』を軸として(向村九音)
第7章 菅原山天満寺宝珠院所蔵の三宝院流「後三部抄」関連資料(藤巻和宏)
第8章 木山寺尊高をめぐる諸問題―成蓮院真源の周辺を中心に(中山一麿)
第9章 真光院俊亮寂如の事跡とその周辺―備中声明流布の背景として(有瀬光崇)
資料紹介
三室戸寺蔵『山城国宇治郷御室戸寺雑記』翻刻・解題(中前正志)
地蔵寺蔵『逆修講縁起』翻刻・解題(本井牧子)
木山寺蔵『寺役中雑記』翻刻・解題(木下智雄)
<執筆者>(掲載順) 所属は2020年7月現在
山﨑 淳 武庫川女子大学文学部教授
渡辺麻里子 大正大学文学部教授
川端咲子 神戸女子大学古典芸能研究センター非常勤研究員
林久美子 京都橘大学文学部教授
須藤茂樹 四国大学文学部教授
向村九音 日本学術振興会特別研究員
藤巻和宏 近畿大学文芸学部教授
中山一麿 大阪大学文学研究科招へい研究員
有瀬光崇 真言宗御室派 安芸國分寺住職
中前正志 京都女子大学文学部教授
本井牧子 京都府立大学文学部准教授
木下智雄 高野山大学大学院博士後期課程
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