チベットの歴史と社会 上 歴史篇・宗教篇
岩尾一史・池田巧編
A5判・上製・360頁・カラー口絵4頁
税込4,950円(本体4,500円+税)(残部僅少) ISBN978-4-653-04561-8【2021年3月刊】
歴史学、宗教学、言語学、人類学など各分野の専門家が集結し、最
近のチベット研究の成果をふんだんに盛り込んだ、日本のチベット
学の現在を知るための書。本書は既に存在する解説書とは一線を画
し、平易な概説と専門的な論文との間の架け橋となる。
上巻は歴史篇・宗教篇を収録。
<目次>
上巻〔歴史篇・宗教篇〕
はじめに(岩尾一史)
〔歴史篇〕
歴史篇 序文(岩尾一史)
第1章 古代期のチベット(岩尾一史)
コラム チベットの名称(武内紹人)
第2章 皇帝家の失墜と仏教の復興(井内真帆)
コラム 古代チベットの占い(西田 愛)
第3章 モンゴル政権・明朝中国との接触とチベット社会の変容(山本明志)
第4章 ダライ・ラマ政権成立前後のチベットと東方ユーラシア(池尻陽子)
コラム 歴代のダライ・ラマとパンチェン・ラマ(池田 巧)
第5章 ダライ・ラマの即位を巡る争いと清朝の影響力のはじまり(小松原ゆり)
コラム 「熬茶」と中央ユーラシアの仏教世界(岩田啓介)
第6章 チベットと近代世界(小林亮介)
コラム チベットの貨幣(小松原ゆり)
第7章 現代チベット社会の形成と展開(大川謙作)
歴史篇 参考文献
〔宗教篇〕
宗教篇 序文(加納和雄)
第8章 インド仏教中観派のチベットへの展開(熊谷誠慈)
第9章 チベット仏教思想史の再構築に向けて ―新出資料カダム全集― (加納和雄)
コラム 古代チベットの宗教(西田 愛)
第10章 ゲルク派 ―論理・実践・詩― (根本裕史)
コラム チベットの聖地巡礼(村上大輔)
第11章 チベット語仏典の諸相(小野田俊蔵)
コラム デルゲパルカン(池田 巧)
第12章 ニンマ派の世界観と実践論 ―ロンチェンパ「休息三部作」が説くゾクチェン修道論におけるマインドフルネス― (マルク=アンリ・デロッシュ/訳・根本裕史)
コラム チベット美術概説(大羽恵美)
第13章 「仏(ふつ)」の教えとしてのボン教(三宅伸一郎)
コラム 暦と縁起担ぎ(小野田俊蔵)
宗教篇 参考文献
●編者・執筆者
(執筆順)
※所属は2021年刊行時のものです
岩尾一史(龍谷大学文学部・准教授、古代チベット史)
武内紹人(神戸市外国語大学・名誉教授、チベット言語学・チベット文献学)
井内真帆(京都大学・日本学術振興会特別研究員(RPD)、中世チベット史・チベット仏教史)
西田 愛(京都大学白眉センター/人文科学研究所・特定准教授、チベット古代史)
山本明志(大阪国際大学経営経済学部・准教授、チベット史・モンゴル時代史)
池尻陽子(関西大学文学部・准教授、清・モンゴル・チベット関係史)
池田 巧(京都大学人文科学研究所・教授、シナ=チベット語方言史)
小松原ゆり(明治大学文学部・非常勤講師、チベット近世史・清朝チベット史)
岩田啓介(筑波大学人文社会系・助教、清代モンゴル・チベット史)
小林亮介(九州大学比較社会文化研究院・准教授、チベット近代史)
大川謙作(日本大学文理学部・教授、社会人類学・チベット現代史・文学)
加納和雄(駒澤大学仏教学部・准教授、インド・チベット仏教)
熊谷誠慈(京都大学こころの未来研究センター・准教授、仏教学・チベット学・ブータン学)
根本裕史(広島大学大学院人間社会科学研究科・教授、チベット仏教思想・古典詩)
村上大輔(駿河台大学経済経営学部・准教授、社会人類学・チベットの民間信仰)
小野田俊蔵(佛教大学歴史学部・教授、チベット仏教文化)
大羽恵美(金沢大学国際文化資源学研究センター客員研究員、仏教美術史)
三宅伸一郎(大谷大学・教授、ポン教史)
|