チベットの歴史と社会 下 社会篇・言語篇
岩尾一史・池田巧編
A5判・上製・430頁・カラー口絵4頁
税込4,950円(本体4,500円+税)(残部僅少) ISBN978-4-653-04562-5【2021年3月刊】
歴史学、宗教学、言語学、人類学など各分野の専門家が集結し、最
近のチベット研究の成果をふんだんに盛り込んだ、日本のチベット
学の現在を知るための書。本書は既に存在する解説書とは一線を画
し、平易な概説と専門的な論文との間の架け橋となる。
下巻は社会篇・言語篇と、文献案内、参考資料(地図・地名データ、チベット文字のローマ字転写と発音標記)を収録。
<目次>
下巻〔社会篇・言語篇〕
〔社会篇〕
社会篇 序文(小西賢吾)
第14章 穢れと身代わりの思想 ―チベット民間信仰序説― (村上大輔)
コラム チベット人の食生活とチベットの食べもの(井内真帆)
第15章 僧院と宗教儀礼(小西賢吾)
コラム 東チベット、暮らしの中の仏教復興(目本祐介)
第16章 芸能から捉えるチベット難民社会のダイナミズム(山本達也)
コラム チベット医学の展開(長岡 慶)
第17章 「いきもの」を通してみるチベット人の生活世界 ―牧畜と生業コミュニティ―(別所裕介)
コラム ブータンの歴史と仏教(熊谷誠慈)
社会篇 参考文献
〔言語篇〕
言語篇 序文:チベット学と言語学のあいだで(池田 巧)
第18章 チベット語の歴史(武内紹人)
コラム チベット語の木簡(武内紹人)
第19章 チベット語の文法を動的に見る(星 泉)
第20章 チベット語方言を俯瞰的に見る(海老原志穂)
コラム 宗教と民族を超えたチベット語の話者たち(海老原志穂)
第21章 類型論と系統論からみたチベット語(池田 巧)
コラム 敦煌出土のシャンシュン語文献(武内紹人)
言語篇 参考文献
文献案内
参考資料
チベット文字のローマ字転写と発音表記
チベット文字の配列と発音
主要なローマ字転写法
現代チベット語のローマ字表記
チベット語のカタカナ表記について
チベット地域図と地名データ集
チベットの山河と湖
現代チベットの行政区と周辺の地域名
チベット周辺の国名と地域名
チベットと周辺の伝統的地域名
チベットと周縁の町と都市
チベットの仏教寺院
チベットのポン教寺院
おわりに(池田 巧)
索引
●編者・執筆者
(執筆順)
※所属は2021年刊行時のものです
小西賢吾(金沢星稜大学人文学部・准教授、文化人類学・ポン教)
村上大輔(駿河台大学経済経営学部・准教授、社会人類学・チベットの民間信仰)
井内真帆(京都大学・日本学術振興会特別研究員(RPD)、中世チベット史・チベット仏教史)
目本祐介(チベット語の通訳や翻訳、現地コーディネートにも従事。会社員)
山本達也(静岡大学人文社会科学部・准教授、文化人類学・チベット難民社会の芸能)
長岡 慶(関西大学・日本学術振興会特別研究員(CPD)、文化人類学・ヒマラヤの伝統医療)
別所裕介(駒澤大学総合教育研究部・准教授、宗教人類学)
熊谷誠慈(京都大学こころの未来研究センター・准教授、仏教学・チベット学・ブータン学)
池田 巧(京都大学人文科学研究所・教授、シナ=チベット語方言史)
武内紹人(神戸市外国語大学・名誉教授、チベット言語学・チベット文献学)
星 泉(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・教授、チベット語・チベット文学)
海老原志穂(東京外国語大学・日本学術振興会特別研究員(RPD)、チベット語方言・チベット現代文学)
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