ガンダーラの歴史とコイン
田辺理著
A5判・上製・376頁・カラー口絵４頁
税込12,100円（本体11,000円＋税）
ISBN978-4-653-04612-7【2025年3月刊】
コインは美術資料として、また経済・歴史・宗教の研究資料として重視されてきた。本書は、前6世紀のアケメネス朝ペルシア以降11世紀のイスラームの支配下に入るまでのガンダーラの歴史を、コインが持つ文字資料にはない情報と既存の文字資料を併用し概観する。コインを用いてガンダーラ地域の歴史に迫る世界初の試み。
＜主要目次＞
序章
第1章 アケメネス朝ペルシア
アケメネス朝ペルシアとは
アケメネス朝ペルシア治下におけるガンダーラの歴史
アケメネス朝ペルシアのコイン
アケメネス朝ペルシアの美術
第2章 アレクサンダー大王
アレクサンダー大王とは
アレクサンダー大王の東方遠征―ガンダーラとインド征服―
アレクサンダー大王のガンダーラ支配
アレクサンダー大王のコイン
アレクサンダー大王に関連する事績と美術
第3章 セレウコス朝
セレウコス朝とは
セレウコス朝の歴史―アレクサンダー大王死後からセレウコス朝へ―
セレウコス1世とガンダーラ
セレウコス朝のコイン
セレウコス朝の美術
第4章 マウリヤ朝
マウリヤ朝とは
マウリヤ朝のガンダーラ支配
アショーカ王の法勅
マウリヤ朝のコイン
マウリヤ朝の美術
第5章 グレコ・バクトリア朝
グレコ・バクトリア朝とは
グレコ・バクトリア朝の歴史
グレコ・バクトリア朝のコイン
グレコ・バクトリア朝の美術
第6章 インド・グリーク朝
インド・グリーク朝とは
インド・グリーク朝の歴史
インド・グリーク朝のコイン
インド・グリーク朝の美術
第7章 インド・スキタイ朝
インド・スキタイ朝とは
インド・スキタイ朝の歴史
インド・スキタイ朝のコイン
インド・スキタイ朝の美術
第8章 インド・パルティア朝
インド・パルティア朝とは
インド・パルティア朝の歴史
インド・パルティア朝のコイン
インド・パルティア朝の美術
第9章 クシャン朝
クシャン朝とは
クシャン朝の歴史
クシャン朝のコイン
クシャン朝の美術
ガンダーラの仏教美術
紀元について
第10章 クシャノ・ササン朝
クシャノ・ササン朝とは
クシャノ・ササン朝の歴史
クシャノ・ササン朝のコイン
クシャノ・ササン朝の美術
第11章 キダーラ朝
キダーラ朝とは
キダーラ朝の歴史
キダーラ朝のコイン
キダーラ朝の美術
第12章 エフタル
エフタルとは
エフタルの歴史
エフタルのコイン
エフタルの美術
第13章 アルハン朝
アルハン朝とは
アルハン朝の歴史
アルハン朝のコイン
アルハン朝の美術
第14章 ネーザク・フン族
ネーザク・フン族とは
ネーザク・フン族の歴史
ネーザク・フン族のコイン
ネーザク・フン族の美術
第15章 テュルク・シャー朝
テュルク・シャー朝とは
テュルク・シャー朝の歴史
テュルク・シャー朝のコイン
テュルク・シャー朝の美術
第16章 ヒンドゥー・シャー朝
ヒンドゥー・シャー朝とは
ヒンドゥー・シャー朝の歴史
ヒンドゥー・シャー朝のコイン
ヒンドゥー・シャー朝の美術
終章
あとがき/キャプション/参考文献/索引
●著者
田辺 理（たなべ ただし）
京都大学白眉センター・文学研究科特定准教授。1979年東京都に生まれる。中央大学文学部東洋史学専攻を卒業、大阪大学文学研究科文化形態論専攻東洋史専修修了の後、2015年早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士学位取得。2023年に第35回国華奨励賞受賞。研究分野は、ガンダーラ仏教美術史、比較美術史、文化交流史。著書に『ガンダーラの仏教彫刻と生天思想』（中央公論美術出版）、『ガンダーラの高級娼婦たち』（柳原出版）及び学術論文29編（刊行時）。
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