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景観で考える
人類学と考古学からのアプローチ

河合洋尚・松本雄一・山本 睦編
A5判・上製・280頁
税込4,400円(本体4,000円+税)

ISBN978-4-653-04633-2【2023年12月刊】


「景観」で何がわかるのか? 現在の学術的な潮流のなかで、なぜ「景観」という概念が注目されているのか。人工と自然、人間と環境、物質と精神、可視性と不可視性といった二分法的な視点をこえて、人類学・考古学の分野で新たな知見を生みつづけている「景観」論の思考方法とその研究成果を横断的に紹介する。

<目次>
序 章 人類学と考古学の景観論――その研究動向と課題 … 河合洋尚・松本雄一・山本 睦
第Ⅰ部 景観という視座
 第1章 「景観を」ではなく「景観で」考える――交差点としての景観研究の布置 … 大西秀之
 第2章 現代人類学で景観を問う意義を考える … 河合洋尚
第Ⅱ部 環境・記憶・モニュメント:景観で考える考古学
 第3章 景観で考えるモニュメンタリティ――ペルー北海岸のマウンド・ビルディングを事例に … 荘司一歩
 第4章 自然地形から神殿へ――アンデスの神殿を景観から考える … 松本雄一
 第5章 景観をめぐる時間の多様性――繰りかえし築かれ、利用される神殿 … 山本 睦
 第6章 火山灰が創る景観 … 市川 彰
 第7章 絡み合いの景観論――祭祀景観をめぐる民族考古学的試み … 山口 徹
 第8章 考古学における景観概念を捉えなおす――「景観」概念の整理と方法論的課題 … 寺村裕史
第Ⅲ部 認知・言説・マテリアリティ:景観で考える人類学
 第9章 霊性との呼応から創出される景観――ラオス南部の水辺集落における浄化儀礼から考える … 清水郁郎
 第10章 景観の物語を語る――住まうことの重層性 … 後藤正憲
 第11章 景観とイマジネーション――ペルー北部山村の暗闇における不可思議な体験談から … 古川勇気
 第12章 視覚イメージと言説実践――神戸南京町の景観形成をめぐって … 辺 清音
あとがき
索  引
執筆者一覧


●編者

河合洋尚(東京都立大学人文社会学部准教授)
松本雄一(国立民族学博物館人類文明史研究部/総合研究大学院大学先端学術院准教授)
山本 睦(山形大学学術研究院(人文社会科学部担当)准教授)

●執筆者 (執筆順)   ※所属は2023年刊行時のものです

大西秀之(同志社女子大学現代社会学部教授)
荘司一歩(山形大学学術研究院(人文社会科学部担当)講師)
市川 彰(金沢大学古代文明・文化資源学研究所准教授)
山口 徹(慶應義塾大学文学部教授)
寺村裕史(国立民族学博物館学術資源開発センター/総合研究大学院大学先端学術院准教授)
清水郁郎(芝浦工業大学建築学部教授)
後藤正憲(農林水産政策研究所・政策研究調査官)
古川勇気(新潟県立大学国際地域学部講師)
辺 清音(吉林大学哲学社会学院講師)

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