ユーラシア周縁地帯における近現代
ボルジギン・ブレンサイン編
A5判・並製・276頁
税込4,180円(本体3,800円+税)
ISBN978-4-653-04801-5【2025年7月刊】
ユーラシアの「中心」とされてきた中国・ロシア・ヨーロッパに対し、本書ではこれまで注目されてこなかった「周縁」の地域である、北東アジアから東南・南アジア、内陸周縁地帯の横のつながりに焦点を当てて考察。「周縁」地帯における国家と民族が密接な関係を結んできたことで、いかに近現代化をもたらしたのかを明らかにする。
<目次>
はじめに(ボルジギン・ブレンサイン)
序 章 ユーラシア周縁地域における鉄道建設と植民地浸透─孫文の鉄道計画を事例に─(ボルジギン・ブレンサイン)
第一部 シルクロードで結ばれる内陸周縁地帯
第一章 近現代の中央アジアと新疆の結びつき(野田 仁)
第二章 シルクロードの現代性(トーマス・ホワイト) 第二部 北東アジアで交錯する近現代
第三章 近代極東における中露の角逐(柳澤 明)
第四章 満洲と朝鮮の歴史的関係─人種・言語・領域・人物の交流─(金 光林)
第五章 江戸時代初期の日韓中関係─キリスト教の布教をめぐって─(木村可奈子) 第三部 内陸周縁地帯における近現代
第六章 清代以降のモンゴルと中央アジアの関係─清朝のオイラド諸部統治策─(オチル・オユンジャルガル)
第七章 チベット仏教世界と「帝国」(棚瀬慈郎)
第四部 東南および南アジアにおける近現代
第八章 華僑・華人でつなぐ台湾と東南アジア(横田祥子) 第九章 観光開発と伝統的居住文化の相関─中国雲南省麗江市旧市街地・福建省客家土楼群を事例として─(藤木庸介) 第十章 英領インドにおけるカリフ制擁護運動とマラバール反乱─ガーンディー『自叙伝』にまつわる疑問をめぐって─(間 永次郎)
終 章 ユーラシアとその概念的地政学(ウラディン・ボラグ)
●編者 ※所属は2025年刊行時のものです
ボルジギン・ブレンサイン(Borjigin Burensain)
滋賀県立大学人間文化学部国際コミュニケーション学科教授。専門:社会史、モンゴル近現代史
●著者(50音順) ※所属は2025年刊行時のものです
ウラディン・ボラグ(Uradyn Bulag)ケンブリッジ大学教授。専門:アジア地域の比較民族学、ナショナリズム、社会主義/ポスト社会主義的政治形態、地政学
オチル・オユンジャルガル(Ochir Oyunjargal)モンゴル国立大学歴史学科准教授。専門:清代モンゴル史
木村可奈子(キムラ カナコ)東北大学大学院国際文化研究科准教授。専門:東アジア国際関係史
金 光林(Jin Guanglin)新潟産業大学経済学部教授。専門:比較文学・比較文化
棚瀬慈郎(タナセ ジロウ)滋賀県立大学名誉教授。専門:文化人類学、チベット地域研究
トーマス・ホワイト(Thomas White)キングス・カレッジ・ロンドン講師。専門:文化人類学
野田 仁(ノダ ジン)東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授。専門:中央アジア史・中央アジア地域研究
間 永次郎(ハザマ エイジロウ)滋賀県立大学人間文化学部国際コミュニケーション学科准教授。専門:南アジア社会思想史
藤木庸介(フジキ ヨウスケ)滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科教授。専門:建築計画・文化遺産観光
柳澤 明(ヤナギサワ アキラ)早稲田大学文学学術院教授。専門:近世東アジア史(清朝史)
横田祥子(ヨコタ サチコ)滋賀県立大学人間文化学部地域文化学科准教授。専門:社会人類学・地域研究
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