ビジュアル文化シリーズ
背景:「北斎漫画」より雀踊り図

横井福次郎

戦後漫画のトップランナー 横井福次郎
―手塚治虫もひれ伏した天才漫画家の軌跡
清水勲 著 
■四六判上製・244頁・カラー口絵4頁 税込2,970円(本体2,700円+税) 発売中 ISBN 978-4-653-04015-6

戦後間もない昭和21〜23年(1946-48)、先駆的SF作品「ふしぎな国のプッチャー」や「冒険ターザン」、「オオ!市民諸君」などの作品を次々と発表し、日本人の心を魅了した横井福次郎。手塚治虫に影響を与えるなど、漫画史上重要な足跡を残しながらも、短い活躍期間でその生涯を閉じたために、現代では顧みられることが少ない。本書では、多数の図版を交えて横井の軌跡をたどり、その魅力溢れる創造世界を探訪する。

・・・横井福次郎について・・・
・1912年、東京生まれ。
・19歳の頃から漫画を描き始め、1933年に新漫画派集団に入団。
・戦後1946年~1948年という短い期間に、代表作「ふしぎな国のプッチャー」「冒険ターザン」「オオ!市民諸君」を次々と発表。
・「ふしぎな国のプッチャー」は本格的SF漫画の先駆と言われ、のちの手塚治虫『鉄腕アトム』と設定が類似するなど、横井が手塚に与えた影響の大きさが窺える。
手塚治虫の自伝的漫画『どついたれ』には、横井と出会った手塚が、「あの横井先生?」とその場にひれ伏す場面が描かれている。
・「力さん」「家なき人々」など戦時下・戦後の世相を映した四コマ漫画の連載も手がけていたほか、雑誌『新青年』では海野十三の小説に挿絵を描くなど、多岐にわたって活躍していた。

【 目次 】
口絵 「ふしぎな国のプッチャー」「冒険ターザン」
    「ボックリ坊やの冒険」「オオ!市民諸君」(全てカラー)
はしがき
一章 プッチャーとターザン ―― 手塚に影響を与えた作品
二章 子ども漫画の開拓者 ―― その描線とストーリーの魅力
三章 大衆漫画の開拓者 ―― そのキャラクターの魅力
四章 戦前・戦中・戦後社会の記録者 ―― カートゥーン・コマ漫画・文章
五章 横井福次郎の生涯
付録 年譜・参考文献

★漫棚通信ブログ版 2008年2月15日「横井福次郎というビッグネーム」で紹介されました

ビジュアル文化シリーズ既刊

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