山田美妙集 全12巻
第9巻 日本語表現/評論・随筆1
「山田美妙集」編集委員会 編 【呈内容見本】
A5判・上製・紙カバー装・総496頁
税込8,800円(本体8,000円+税) ISBN978-4-653-04139-9【2014年5月刊】
〈校訂・解題 青木稔弥・太田路枝・宗像和重・大貫俊彦〉
小説、新体詩、評論、随筆、演劇脚本、言語研究など、多岐にわたる山田美妙の業績を網羅的に収録する初の著作集。
第9巻は、「日本語表現」として、言文一致論、韻文論、辞書編纂法など日本語表現に関する評論随筆類と、辞書辞典類の序跋を収録。美妙の重要な業績のひとつである言文一致をめぐる論文類を一括した他に類のない編集で、当時の議論の流れを追う。また「評論・随筆1」として、明治21〜24年迄のその他の評論、随筆、序文、雑文類を収録。既存の全集・選集類から漏れた著作を網羅し、作家の新たな一面の発見につながる一編。
目次
【日本語表現】
言文一致論概略
新編浮雲
日本俗語文法論の内 形容詞及び副詞三段変化の諸定則
長歌改良論を読んで
不知庵大人の御批評を拝見して御返答までに作つた懺悔文
言文一致体の雑誌
〔「秋田訛に就て」での甲例「人を呼ぶに来らず」乙例「人を呼びに行く」への疑問に答えて〕
言文一致小言
言文一致論ニ付キ児島献吉氏ノ駁撃ニ答ヘテ
児島献吉氏ノ「再ビ文章ヲ論ズ」ヲ読ンデ
言文一致論或問
淡線記音学
児島献吉氏及ビ其他ノ非言文一致論者諸氏ヘ
日本俗語文法論の内、名詞三段変化
国民の友のおもかげ
唱歌つくり方初学
「=」及び「(( ))」の符号
文章符号の解釈
普通語「ある」の意味
文と語調との関係
普通語「です」、「ございます」、及び「であります」。
日本韻文について学者が工夫すべき箇条
韻語の品格略説
東洋語学
言文一致体学び方
吾々の言文一致体
言文一致体を学ぶ心得
誹諧論のごたごた
〔塩沢庄吉「言文一致についての意見」への評〕
日本韻文に対する放任主義
日本韻文論
〔「言文一致体は昔から有る」について〕
美天狗氏に
文学小言 俳諧家の西洋韻文評/戯曲の方針/猥褻
文学小言 韻文に端唄口調/好色の文字/文の上下
文学小言 文学者の腕前/言語の進化/文辞の幻想
文学小言 硯友社風の批点/文学部内の一喜一憂
五七と七五(雲峰氏へ)
韻文作法指針(一)
韻文句読法に就き 鴎外雲峰両氏の説
日本大辞書 緒言 日本辞書編纂法私見/語法摘要/序/おくがき/附録 日本音調論
新式節用辞典 緒言/索引指南/字音仮名遣ひ
万国人名辞書上巻 緒言
万国人名辞書下巻 緒言
日本地名全辞書 緒言
帝国以呂波節用大全 緒言/〔凡例〕
散文韻文 美文活法 緒言/散文作法/韻文作法
言文一致会修正の「悔みの文」
言文一致 文例 壱 序/此書物編纂の趣意
言文一致 文例 弐 此書物編纂の趣意(弐)/「あ行」の間投詞掲載についての大意
漢語故諺 熟語大辞林 凡例
言文一致 文例 参 敬語と普通語と
言文一致 文例 四 此書物編纂の趣意(三)/『こと』どめ/右『郵便貯金預け人心得』に対して原文と改作文とを掲げた吾人の意見
日用書翰文記事論説文 言文一致作例 はしがき/言文一致作例追加附録
新体詩歌作法 はしがき/韻文新体詩の作りかた
質疑
国語調査委員会の方針
新編漢語辞林 はしがき/索引使用の心得
世界歴史大年表 緒言
言文一致 新文範 はしがき
言文一致文範 〔序〕
明治文学の揺籃時代
『言文一致』の犠牲
【評論・随筆1】
新体詩の二著書
衣服地色の取合はせ
盲目使者
演芸矯風会に望むること
『夏木立』 まへおき
音楽早学び
西洋の御幣かつぎ
泰西美術小話
文殻
国民の友三拾七号附録の挿画に就て
鴎外漁史と三木竹二両位
蝴蝶及び蝴蝶の図に就き学海先生と漣山人との評
美術園の発兌
〔加納雨柳斎「をだ巻」附記〕
いさり火
将棊の盤
国の花
又ぞろの大炊殿
明治唱歌第二集
幼稚の曲
如何ニシテ吾ガ小説ヲ書キシカ
日本美術略史漆器の部
曙の春
日本俗曲に付て
夏の初め人を懐ひおこして
日本華文
大日本国風音楽会
こしかた
〔「いちご姫」予告〕
古歌水風晩来の評
紙屑籠
紅葉山人のやまと昭君細評
〔「第三回懸賞文芸応募得点者」附記〕
鏡花影
『琉球浄瑠璃』序
多く読み、深く味ふ。
猥褻と徳川文学
拝謝
石橋忍月君の示教に対して
雲峯子に
旧幕府の頃の監獄
〔槐月陰史「旧年の死」附記〕
初の御見得
戸隠山紀行
批評家
美妙斎略伝
高尾山紀行
妾薄命
立憲自由新聞発刊の祝詞に代へて
燈前小話
美術世界
二種の新作韻文長篇
新著百種号外批評
詩弁解――KU生への答
〔「美術世界」弐の巻「序」〕
文学界の英雄崇拝
春園愁話
日本評論前号の雲峰氏
嶋村俊明氏の裸体美人彫像
寐覚の楽書
「猿面冠者」についての感懐 植村正久氏へ
尺牘四則
大宮の蛍狩
磯部八勝
雨の日ぐらし緒言
外山博士の「忘れがたみ」
盆の日記
『新調韻文 青年唱歌集第壱編』まへおき
函根紀行通信
思出草
古今画林
仰天子の都入り
鎌倉江島 鴉の道行
正太夫殿に感謝す
都門雑興のうち 酉の市
【校訂・解題者】
【日本語表現】
青木稔弥(神戸松蔭女子学院大学教授。「日本語表現」編集責任)
太田路枝(神戸松蔭女子学院大学・甲南大学非常勤)
【評論・随筆1】
宗像和重(早稲田大学教授。「評論・随筆1」編集責任)
大貫俊彦(木更津工業高等専門学校勤務)
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