中世禅籍叢刊 全12巻・別巻1巻
別巻 中世禅への新視角 『中世禅籍叢刊』が開く世界
中世禅籍叢刊編集委員会 編 【呈内容見本】 (編集委員)阿部泰郎・石井修道 末木文美士・高橋秀榮・道津綾乃
菊判上製・函入・総608ページ
税込19,800円(本体18,000円+税)(残部僅少) ISBN978-4-653-04183-2【2019年9月刊】
〈編集責任〉阿部泰郎・末木文美士
本叢刊で初めて明らかにされた中世禅の性格を解説する論文18編、関連資料翻刻3点により構成。
【内容】
はじめに
序章 『中世禅籍叢刊』と中世禅研究の諸問題 末木文美士
【参考】 真福寺所蔵『釈摩訶衍論見聞』書誌情報 亀山髟F
T 日本禅の形成と寺院ネットワーク
第1章 鎌倉時代の坐禅観について―『中世禅籍叢刊』を手がかりとして― 石井修道
第2章 鎌倉時代後期の南都北嶺と禅宗 原田正俊
第3章 真福寺と尾張地域の寺院―大須文庫所蔵無住関連聖教の伝来について― 三好俊徳
U 達磨宗と能忍 第4章 再び「達磨宗」について―『天台一宗超過達磨章』に基づいて― 古瀬珠水
第5章 禅宗の展開と『禅家説』 和田有希子
第6章 称名寺本『坐禅義』再考 道津綾乃
V 栄西とその門下
第7章 上厠法・登溷式について―『胎口決』「上厠作法」と諸清規にみられる真言の受容― 尾ア正善
第8章 九州における栄西門流の形成・展開―禅宗形成史再考― 米田真理子
W 聖一派と癡兀大慧
第9章 聖一派における仏身論の展開―教理書と印信のあいだ― 菊地大樹
第10章 癡兀大慧の心識説―『菩提心論随文正決』の理解を中心に― 亀山髟F
第11章 癡兀大慧の禅密思想―「有覚門・無覚門」を中心に― 加藤みち子
X 中世禅の広がりと展望
第12章 金沢文庫管理『禅門詩文集』の本態 高橋秀榮
第13章 『教月要文集』の思想―『宗鏡録』の一心依用の観点から― 高柳さつき
第14章 心地覚心は異端的存在か 常磐井慈裕
第15章 「以心伝心」と密教灌頂―宝蓮筆『瑜伽伝心鈔』にみられるレトリックを中心に― ガエタン・ラポー
第16章 脱鎌倉禅?―純粋禅と大燈派についての一考察― ディディエ・ダヴァン
終 章 宗教テクスト遺産としての寺院聖教典籍の再発見―『中世禅籍叢刊』が開示した中世禅の真面目― 阿部泰郎
付篇 資料翻刻篇 叡山文庫蔵(真如蔵)『天台一宗超過達磨章』翻刻 古瀬珠水
東福寺栗棘庵『栗棘庵印信群』翻刻 菊地大樹
東福寺栗棘庵『心生滅真如両門図』翻刻 菊地大樹
【執筆者】
末木文美士(国際日本文化研究センター名誉教授)
石井修道(駒澤大学名誉教授・松ヶ岡文庫文庫長)
原田正俊(関西大学文学部教授)
三好俊徳(名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター研究員)
古瀬珠水(鶴見大学仏教文化研究所客員研究員)
和田有希子(早稲田大学日本宗教文化研究所招聘研究員)
道津綾乃(神奈川県立金沢文庫主任学芸員)
尾ア正善(鶴見大学仏教文化研究所客員研究員)
米田真理子(神戸学院大学法学部准教授)
菊地大樹(東京大学史料編纂所准教授)
亀山髟F(龍谷大学アジア仏教文化研究センター博士研究員)
加藤みち子(公益財団法人中村元東邦研究所専任研究員)
高橋秀榮(元金沢文庫文庫長)
高柳さつき(公益財団法人中村元東方研究所専任研究員)
常磐井慈裕(真宗高田派本山専修寺法主・公益財団法人中村元東方研究所専任研究員)
ガエタン・ラポー(名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター特任准教授)
ディディエ・ダヴァン(国文学研究資料館准教授)
阿部泰郎(龍谷大学教授、名古屋大学高等研究院客員教授)
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