気候変動から読みなおす日本史 全6巻
第2巻 古気候の復元と年代論の構築
中塚 武監修
對馬あかね・佐野雅規編
A5判・上製・本文総288頁
品 切 ISBN978-4-653-04502-1【2021年2月刊】
―気候変動は、確かに歴史を左右していた―
古気候データと文献史料や考古資料の詳細な対比が生み出す、気候と歴史の関係についての最新成果。新しい歴史学研究の一分野を開く画期的研究。
総合地球環境学研究所(地球研)のプロジェクト『高分解能古気候学と歴史・考古学の連携による気候変動に強い社会システムの探索』にて、過去数千年間にわたる年単位での高精度気候復元の最新の成果をもとに、古気候学・歴史学・考古学が連携し、気候と歴史の関係を解明する。第2巻は日本における古気候復元と年代決定の最新の研究状況を紹介する。
<主要目次>
第1部 高時間分解能古気候復元の進展
第1章 世界と日本における古気候復元研究の状況(中塚 武・佐野雅規)
第2章 降水量-樹木年輪同位体比(中塚 武・佐野雅規)
コラム① 年輪酸素同位体比の年層内データの利用による時間分解能の向上(庄建治朗)
第3章 気温―樹木年輪幅・密度(安江 恒・下里瑞菜・平 英彰)
第4章 降水・気温―古日記(平野淳平・市野美夏・財城真寿美)
コラム② 日記を用いた研究の可能性(鎌谷かおる)
第5章 水温・気温―堆積物(川幡穂高)
第6章 水温・塩分―サンゴ(阿部 理・森本真紀)
第7章 気象災害―古文書(伊藤啓介)
第8章 データ同化技術による古気候データと地球システムモデルとの統合(芳村 圭)
第2部 新しい年代論の構築
第9章 酸素同位体比年輪年代法の開発(箱﨑真隆・中塚 武)
第10章 酸素同位体比クロノロジーの時空間的拡大と応用(中塚 武・箱﨑真隆・木村勝彦)
コラム③ 東アジアへの展開(箱﨑真隆)
第11章 炭素14年代法による高精度年代測定(坂本 稔)
●編者 ※所属は2021年1月末現在
對馬あかね(千葉大学大学院理学研究員特任研究員/雪水学・古気候学)
佐野雅規(早稲田大学人間科学学術院講師/古気候学・年輪年代学)
●執筆者
※所属は2021年1月末現在
阿部 理(名古屋大学助教/同位体地球化学)
市野美夏(情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター、国立情報学研究所特任研究員/気候学)
伊藤啓介(総合地球環境学研究所 外来研究員/日本中世史)
鎌谷かおる(立命館大学准教授/歴史学(日本近世史))
川幡穂高(東京大学大気海洋研究所教授/地球化学・環境学)
木村勝彦(福島大学共生システム理工学類教授/森林生態学・年輪年代学)
財城真寿美(成蹊大学教授/気候学・自然地理学)
坂本 稔(国立歴史民俗博物館/総合研究大学院大学教授/文化財科学)
下里瑞菜(三菱製紙株式会社研究開発部つくばR&Dセンター研究員/古気候学)
庄建治朗(名古屋工業大学大学院准教授/水文学・古気候学)
平 英彰(タテヤマスギ研究所 代表/スギ)
中塚 武(名古屋大学大学院教授/古気候学・同位体地球化学)
箱﨑真隆(国立歴史民俗博物館プロジェクト研究員/年輪年代学・放射性炭素年代学)
平野淳平(帝京大学准教授/気候変動・歴史気候学)
森本真紀(岐阜大学准教授/古気候学)
安江 恒(信州大学山岳科学研究拠点准教授/年輪年代学)
芳村 圭(東京大学生産技術研究所教授/同位体気象気候学)
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