近世仏教資料叢書 全6巻

≪2024年8月刊行開始!≫ 【呈内容見本】

末木文美士・引野亨輔監修
A5判・上製・クロス表紙・函入・各巻平均350頁
各巻予価税込19,800円(本体18,000円+税)
 ISBN978-4-653-04760-5(セット)

 江戸時代に出版された仏教書を中心として、重要資料をテーマ別に精選。原典翻刻(書き下し)・解説・解題を中心に構成する。個々の資料紹介にとどまらず、仏教と近世社会の関係性をも鮮明に浮かび上がらせることを企図した本叢書は、この時代の宗教文化の解明に新しい光を当てるものと期待される。

【各巻内容】
第1巻 通俗仏書の出版と民衆仏教 税込19,800円(本体18,000円+税)
    引野亨輔編

第2巻 仏伝と教学 税込19,800円(本体18,000円+税)
    末木文美士/前川健一編

第3巻 国家を守護する仏神
    曽根原理/W.J.ボート/M.M.E.バウンステルス編

第4巻 唱導文学と商業出版
    万波寿子編

第5巻 女人教化と救済
    芹口真結子編

第6巻 仏教天文学と仏教世界観
    岡田正彦/平岡隆二編


内容見本(PDF)


   刊行にあたって   監修者 末木文美士・引野亨輔

 これまで日本の仏教史研究においては、いわゆる鎌倉新仏教を最高峰とみなし、対照的に近世仏教を権力に屈服した堕落形態とみなす歴史観が強くあった。そのようなイメージは近年大いに書き換えられつつあるものの、近世仏教研究を志す者にとって、出発点となり得る基礎的な資料集が不足していることは否定できない。
 商業出版が成立した江戸時代には、膨大な量の仏教書が刊行されたため、資料集の素材は十分過ぎるほどにある。しかし、そこから有効な分析の切り口を見付け出すことはなかなか難しい。そこで、今回刊行する『近世仏教資料叢書』では、江戸時代人なら当たり前のように読んでいた刊行仏教書を多く取り上げ、それらが社会のなかで果たしていた役割の解明に努めた。江戸時代は、難解な仏教概念や世界観が、書物知を通して民衆世界にまで浸透していった時代といえる。そこで、本シリーズの各巻では、これまで研究素材となる機会が少なかった江戸時代の仏教書に対して明快な意義付けを行い、近世仏教研究のさらなる活性化を目指したい。

 

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