2010年3月刊行 室町後期
和漢聯句作品集成
京都大学
国文学研究室・中国文学研究室編 編 A5判上製・364ページ 税込4,400円(本体4,000円+税) ISBN978-4-653-04068-2
和漢聯句研究に必携の基礎資料が本書をもって完結 和漢聯句流行の最盛期の作品すべてを網羅する 研究史上初の翻刻集
科学研究費「和漢聯句の研究」(代表:大谷雅夫)の成果。
『室町前期和漢聯句作品集成』に引き続き、和漢聯句流行の最盛期である室町後期(天文〜文禄年間〔1532〜1596〕)の和漢・漢和聯句55作品および『前期』の補遺10作品を翻刻・校合する。
収録作品の収集は、『連歌総目録』(明治書院・1997)所載のものを基本とし、調査によって新たに確認した作品を追加する。『室町前期〜』とあわせて室町以前の作品のすべてを網羅的に収録する初の集成となり、資料の閲覧が難しかった和漢聯句の資料面での研究基盤が整う。
和漢聯句研究に必携の基礎資料であり、中世から近世にかけての学問や文化の様相、あるいは公家・禅林・武家の交流のありさまを知るための史料としても重要である。
【和漢聯句とは】 和漢聯句は、五七五あるいは七七の和句に五言の漢詩句を付けていき、原則として漢句五十和句五十で百句を成す、連歌に似た文芸。室町時代の知識人の間で大いに流行した。和漢の混淆は室町期のさまざまな文芸・文化に及ぶ思潮であり、和漢聯句の読解によって中世の思潮の核心に迫ることができるといえる。
【収録作品への参加者】 連歌師……里村紹巴、宗牧、宗養 武 家……細川幽斎、武田信玄、直江兼続、三好長慶、島津貴久 公 家……四辻季遠、山科言継、西洞院時慶、三条西実隆、三条西公条 僧…………太原雪斎、策彦周良、覚恕、英甫永雄(雄長老) など
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